心穏やかに

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 コロナ禍になる前です。友達と「笑いたいね」って話題なり…

 以前私が、新宿の「末廣亭」で寄席を見に行った事を話していたので…「寄席行ってみる?」って事になりまして…
 浅草まで寄席を見に行きました。
 そして…良くわからない私たちは、浅草演芸ホールに入ったつもりが…何を間違えたのか?浅草演芸ホールの横の浅草フランス座の方に入ってしまったのでした。
 その日の昼の部のとりは、U字工事だったのと…真ん中あたりに…にゃんこスターが見れたので…テレビで見た事のある人たちを見れたって事で…間違えてしまったけれど…よしとしましょうと、いうことになりまして。
 私達は、コントや漫才やモノマネなどをみて、笑って楽しませていただきました。
 そして…「また…行こうね」って盛り上がって帰ってきたのてした。
 そんな浅草フランス座では、かつてあの北野武さんがエレベーターボーイをやっていた時代があったのです。
先日…Netflixで配信された『浅草キッド
 下積み時代の北野武さんと師匠である深見千三郎さんのおはなしの映画です。
 たけしさん役は柳楽優弥さん、師匠の深見千三郎さんを大泉洋さんが演じました。そして、監督は劇団ひとりさんです。
 大泉洋さんの演技が素晴らしかったのですが…残念な事に深見千三郎さんを全く知らない私は、似ているのかもどうかもわからなかったのですが…
  柳楽優弥さんのたけしさんの役は、全く似ても似つかない顔つきなのに、観ているうちにたけしさんに見えてくるのです。話し方、歩き方、そして癖や全ての表情がそっくりで本当に素晴らしかったです。
 中盤からは、息が苦しくなるほどの気持ちが込み上げてきて、知らぬ間に涙が止まらなくなっていました。 
 周りを固めている…女優の鈴木保奈美さんや、門脇麦さん。ビートきよしさん役のナイツの土谷伸之さんも全て…華やかな世界の裏側の空虚感を上手く演じられていてこころに残ります。
 深見千三郎さんの事が気になり調べてみたり…本を読んでみようと思ったりと…観た後2、3日はふっと『浅草キッド』を思い出してしまうほど…心にくる作品でした。
  
 今日のクリスマス🎄絵本のご紹介です。
 
        『神の道化師』
       トミー・デ・パオラ  作
                         ゆあさふみえ    訳

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イタリアのソレントのおはなしです。

 身寄りのない物乞いのジョバンニは、特技のジャグリングで旅芸人の仲間入りをさせてもらい…

 道化師となって人々を楽しませていました。

 年老いたジョバンニは、故郷にもどり…

 クリスマスの晩に教会の聖母像の前で芸を披露するのですが…

  わたしと3人の息子たちにとってトミー・デ・パオラの作品の中で一番心に残る絵本です。

 とても悲しいおはなしのように思いますが…ジョバンニの心安らかさが読み手にも伝わってきます。

 

 絵にもこだわりを感じます。とても綺麗な色彩です。

 この作品は、トミー・デ・パオラ自ら翻案して作られた渾身の一冊です。 

 機会がありましたら…一読していただけたらと思います。