お蔵入りになっていた本

 うちの母から…旦那さんにお見舞いとしてもらった

 六花亭のお菓子の詰め合わせ…

 こんな素敵なお菓子の詰め合わせは、まるで宝箱のようで…とても嬉しい♡

 レーズン嫌いな私が、バターサンドのレーズンは、好きという矛盾が発生する。不思議な美味しいお菓子です。

 

 私は、自宅待機中…暇すぎて

 買ったまま、読まずに…本棚に飾られていた本や…最初の3ページまで読んだけど…全然読み進めないでお蔵入りになっていた小説を3冊読み切りました。

 なかでも…何故今まで読めなかったのだろう?

3ページで無理と決めつけて…BOOKOFFにでも持ち込もうかな?なんて思っていた…

                       『デンジャラス』

        桐野夏生

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  作家谷崎潤一郎が築き上げた理想の家族…

 そこで繰り広げられる…ドロドロの四角関係

 谷崎潤一郎を囲む女性だけの世界

 谷崎潤一郎の3人目の妻である松子の妹の

 重子の目線で描かれた小説です。

 谷崎潤一郎の作品は、20歳ぐらいの頃

 『春琴抄』を読みました。

 盲目の三味線奏者の春琴に丁稚の佐助が献身的に支えるお話で…

 終盤…春琴が顔に火傷してしまい…この姿を佐助に見られたくないと言い…

  それを聞いた佐助は、目を針で刺してしまいます…

 無償の愛の日本文学の傑作と言われています。

         が………

  私は、読み終えて…春琴のわがままや佐助への仕打ちのキツさは、ともかく…

  佐助まで目が見えなくなったら…誰が春琴の身の周りのお世話するのだろうと…?

 そんないらぬ心配をしたものです。

 その他『細雪』以外は、

 目を覆いたくなる作品ばかりで…   

 『卍』を読んでから…谷崎潤一郎作品には、手を出さなくなりました。

 そんな…貪欲で危険な文豪と呼ばれた

 谷崎潤一郎の、亡くなるまでの私生活を

 綴っています。

  谷崎家の複雑な家族関係が

  桐野氏の淡々とした作風で描かれていて…

 引き込まれるように一気読みする事が出来ました。

 谷崎潤一郎作品を愛読されている方なら

 必ず楽しめる作品です。

 機会がありましたら…手にとってみては、いかがでしょうか?

  ちなみに…136年前の明日…7月24日は、谷崎潤一郎誕生の日です!